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ノーベル賞と税金

ノーベル賞と税金

 2012年のノーベル生理学・医学賞を山中伸弥氏が受賞することが発表されました。

 ノーベル賞の受賞者へは賞状、メダル、賞金約1億円が与えられることになっており、この賞金については所得税法9条13号ホ「ノーベル基金からノーベル賞として交付される金品」に該当し非課税とされます。
 この非課税の取扱いは、昭和25年に創設されたもので、日本人最初の受賞者である湯川秀樹氏のノーベル物理学賞受賞が背景にあったことが、当時の「ノーベル賞課税等に関する質問主意書」及び「答弁書」からわかります。
 その概要等は次のとおりです。
提出者:参議院議員小川友三(昭和24年11月10日付)
「ノーベル賞の受賞は日本人で最初であり、これに対する国法により納税は当然であるが、課税率の引下げ等考慮すべき点が多いと思うが、これに対する政府の所見を問う。」
答弁者:内閣総理大臣吉田茂(昭和24年11月22日付)
「文化的、社会的貢献に対するほう賞金については、適当な制限を設けた上、これを非課税とすることについて目下研究中である。」

 ちなみに、ノーベル経済学賞の日本人受賞者はいません(このことに関して10月21日付日本経済新聞朝刊「日曜に考える」が興味深い)が、もし「経済学賞」を日本人が受賞した場合には、経済学賞がノーベル基金からではなくスウェーデン国立銀行の基金から交付されるようですので、現行の規定振りから課税ということになってしまいます。
 ただ、現行の非課税規定が創設された経緯を考えれば、所得税法9条13号ホ(又は同条13号ニ)の改正がされることになるのではないでしょうか。


平成24年10月26日 所長:中村慈美


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中村慈美税理士事務所

Author:中村慈美税理士事務所
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著書のご紹介
図解グループ法人課税令和2年版 中村慈美 著    
大蔵財務協会              令和2年11月6日発行
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図解組織再編税制 令和2年版    中村慈美 著
大蔵財務協会              令和2年10月8日発行
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二訂版 貸倒損失・債権譲渡の   税務処理早わかり            中村慈美 著                                           
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令和2年度税制改正早わかり     中村慈美 共著
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大蔵財務協会              令和2年3月16日発行
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大蔵財務協会              令和元年10月26日発行
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